―何しろあたしは、話のオチを、こう締めくくるつもりなのだから。
「すべてはあたしの夢でした。ちゃんちゃん」と。
まさかラノベの感想書く日が来るなんて全く思わなかったから、
そんなカテゴリ用意してなかったっつーの。
別につくりゃいいだけの話なんだけど、
多分もうそんなカテゴリ使う事も無いだろっつーの。
紫色のクオリア 著:うえお久光
概要(折り返しより)
自分以外の人間が“ロボット”に見え
るという紫色の瞳を持った中学生・毬井
ゆかり。
クラスでは天然系(?)少女としてマ
スコット的扱いを受けるゆかりだが、し
かし彼女の周囲では、確かに奇妙な出来
事が起こっている……ような?
何で読んだかっつうと、レティさんのお友達がこれベタボメしてたのね。
もうレティさん全然本なんてよまねーっつってんのに、
いいから読めみたいなことしつこく言ってくるし、
しょうがねーなまあ600円くらいならっつって買ったんよ。
なーにこれ超おもしれーじゃんっていう。
ホンットびっくりした。すげーな!ラノベって!
いやしかし、何を言えばいいんだろうね。
凄く面白かった、だけで十分だし、参ったなー。
結果的に言えばこの小説で起こっている結末は大した事じゃないし、
自己中の引き起こしたとんだ愉快なタイムパラドクスなんだけど、
その事象を引き起こすまでの過程と、
いざ急転しはじめると緩やかにあっという間に物語に引き込まれて、
そのまま静かに読み終えて、物語からディスクローズ。余韻。
ぷはー。満足いたした。いやー面白かった面白かった。
きっと次に最初から最後まで通して読むことはもう無いだろうけど、
一度読んでしまえばどこを切り取っても新しいワクワクが胸をいっぱいにする。
ここはそういうことだったんだな、とか、こういう意味か、とか、
一度は勢いで読んでしまったシーンを冷静に見返して、たのしい。
たぶん多くの小説、いや小説じゃなくてあらゆるメディアはそうなんだけど、
そういう中身が満ち溢れたものでいっぱいなんだということ。
そして、中身で満ち溢れているメディアは大切にされるべきだということ。
正直この本に対してどんなことがよかったとかいうのは凄く難しいと思う。
だってレティさんがこの本のいくばくかを理解するには余りにも難解すぎたし、
色々な予備知識や元ネタがわかればもうちょっと楽しめたのかなとも思うけど、
彼女らの考えている可能性の連続は全く追いついていけないほど先を見ていて、
ただ示されるその道筋を追いかけるだけで精一杯で、精一杯で、精一杯なのだと。
だとすればガクちゃんも見えない目的を観測しようと、
無限の可能性を追いかけてたのかなー。
しかし言いたい事はわからんでも。
他人を「幸せにしてやる」だなんて、まったくひでえ押し付けだよ。
まあ、ぶっちゃけそんな感想とかはどうでもよくて。
何を考えて読んだとかそういうのはホント、レティさんにとって邪魔なだけで。
面白かったよ、気になるなら「」も読んでみれば?と、
それだけ胸を張っていえればおなかいっぱい。
―「…お願い、このままじゃ、ゆかりが死んじゃう…」
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